土にこだわった、ミネラル栽培。愛情込めた小松菜は、手摘みで出荷します。

　調理の学校を出て、飲食店で働いていましたが、独立して飲食店をやるかどうかと考えた時、ちょうど産地偽装の問題や賞味期限改ざんなどが話題になり、しっかりしたものを求められる世の中なのに、自分はどこからどう商品が入ってきているかをほとんど知りませんでした。そのことがきっかけとなり、農業に従事することになりました。

　祖父母の畑がある地域は後継者不足で、土地はあるけど、農業をやる人がいませんでした。独立の支援金制度があり、飲食店経験の知識や人脈を活かせると思い独立を決意しました。独立して10年になりますが、小松菜に特化した栽培は、土との格闘でした。化学肥料と農薬を極力使わず、地元の有機肥料で土壌が安定するまでには、２年ほどかかりました。

　小松菜が育つために必要な三大要素の窒素、リン酸、カリに、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル分を微量に配合することが美味しさの決め手となります。この配合に10年間向き合い富山県で初めて生科研によるミネラル栽培の小松菜農家として認証を受けました。

　水は、常願寺川水系の地下水を汲み上げ、ビニールハウスは、UVカット、防虫ネットでハチなどの虫から守っています。試行錯誤の末にたどり着いた小松菜は元気に育ち、苦味やエグミの少ないものになりました。この小松菜を一株ごとに手で摘み、皆さまにお届けします。小松菜の持つシャキシャキ感をぜひ味わってください。